そんな経験、ありませんか?
伝えたいことも、知っていることも、たくさんある。だからこそ、どの部分をどこまで入れればいいのか分からず、結局まとまらない。
そもそも、AIに聞けば知りたいことがすぐに教えてもらえる今、商品には何が求められているんだろう。この記事では、そんな問いについて考えていきます。
「私の場合は?」に答えが出なかった話
ここで、この問いの答えに繋がる、私自身の話を少しさせてもらいますね。
肌のコンディションの不調が続いていた時期のことです。楽しみにしていたイベントを前に、なんとか整えたくて、食事や睡眠、スキンケアをいろいろ見直していました。
詳しい友人に聞いたり、雑誌やSNSを見たり、ChatGPTに相談したり。それでも、まーーー、ゆらぐ、ゆらぐ、私の肌。
そこで、コスメやスキンケアを買う前にBAさんへ相談することも増えました。
でも、初めて担当してくださる方から言われることって、結構似ているんです。
「水分量が不足しているのかもしれませんね」 測ってみると……足りている。
「洗顔を丁寧にするといいですよ」 …それも、もうずっと意識してやっている。
何度か同じやり取りが続くと、うっすら心の中で 「やっぱりその話かぁ。もう十分、気をつけているんだよなぁ」 と心の中でつぶやく自分がいました(笑)。
私がBAさんから知りたかったのは、「今の方法の何が原因になっているのか」「私の場合は、何を変えればいいのか」。もうすでに試してきたことの、その先だったんです。
AI時代、私たちはすでに「私の場合」を求めている
この経験、実はAI時代の商品設計を考えるうえで、とても参考になります。
今は、困ったことがあれば検索するだけでなく、AIに自分の状況やこれまで試した事まで伝えて、「私の場合は、どうすればいい?」と聞くことができる時代です。困りごとが深いほど、質問を変えながら何度もAIに相談し、情報を得て、実際にいろいろ試してみることができるのです。(しかも、困りごとが深いということは、それだけ購買意欲も高くなっているはずのタイミングでもあります。)
そんな時代だからこそ、私たちが商品を届ける相手は、もうすでに「私の場合」を、AIから一度聞いている人たちが多いのです。
必要なのは、どの知識を詰め込むかではない
先ほどの私のスキンケアの話も同じ構造です。
- ChatGPTに相談して、私の場合に合わせた(とされている)答えをもらう
- でも、実際にはうまくいかない
- だからこそ、BAさんに「もう一段深い、私の場合」を求めた
AIに「私の場合は、どうしたらいい?」と聞けば、状況を踏まえたそれらしい答えが返ってきます。私たちはそれを見て、「一応、自分に合った内容かもしれない」と感じます。もしくは、違うと感じたら何度でも聞いたりもしますね。
そして、実際に行動に移してみる。でも、実際にやってみると、うまくいかないこともある。そうなると、やっぱり、よく分からない。だから、今度はプロに「本当に自分にあった方法」を聞きたくなる。
そうしてプロに頼るとき、私たちが求めているのは、一般的な知識をもう一度教えてもらうことではなく、これまでのことも含めて理解してもらったうえで、AIがくれた「私の場合の提案」よりも、もう一段深いレベルの「もっと私に合う解決策」を一緒に考えてもらうことなのだと思います。

つまり、AIに聞ける時代だからこそ、私たちはもう「パーソナライズされていると感じるもの」自体を前提に求めているのです。だからこそ、AIの答えで出てこなかった視点や提案が求められており、反対に、そう感じる部分がなければ「私のために考えられている」と思えずに満足できず、選ばれる理由にはならないのです。
ただ、ここで大切なのは、本当に一人ひとりに合わせたオーダーメイドである必要は必ずしもない、ということです。
私たち主婦ママ起業家が、お客様一人ひとりに合わせて商品をカスタマイズしていたら、時間も労力もかかりすぎてしまいます。
必要なのは「パーソナライズされている」と感じること。「私に合わせて考えてもらえた」「私のことを分かってくれている」。そう感じてもらえたときに、人はその商品に対価を支払う価値を感じます。
今回の例でしたら、「水分量が不足しているかも」「洗顔を丁寧に」というような、誰にでも当てはまる言葉やアドバイスは、すでに試してきた人には響きません。一方、その人が何を知り、何を試し、それでもどこで困っているのかまで理解したうえでの言葉には、「あ、私のことだ」と感じてもらえます。
つまり、パーソナライズされていると感じてもらうために必要なのは、必ずしも一人ひとりへのカスタマイズされた対応ではなく、お客様の行動や悩みを、言葉にできるくらい深く理解し、それを商品に落とし込むことなのです。
だからこそ、商品設計に必要なこと
だからこそ、私たちがすべきことは、商品をつくる段階で、誰に届けるのかを決め、そのお客様を深く理解しておくことです。
何を知り、何を試し、それでも、どこで困って、どんな感情になっているのか。そこまで理解すること。そして、理解した上で、自分ならではの視点や寄り添い方で解決策を提示すること。そうすることで、一人ひとりにまったく違う商品をつくらなくても、その方たちに本当に必要な解決策を、商品に組み込むことができます。
「誰か」に届ける商品ではなく、「特定の人」に届ける商品として、具体的にしていく。
「長期講座がまとまらない、どこまで入れれば良いか分からない」その正体は、実はこの「特定の人」が定まりきっていないことにあるのかもしれません。届ける相手が曖昧なままだと、言葉も自然と一般論に寄ってしまうからです。
届ける相手が定まれば、伝えるべきことも自然と絞られ、「何を入れるか」「どこまで入れるか」も見えてきます。
まとめ
- AIで情報が簡単に手に入る時代、商品に求められているのは、パーソナライズされたと感じる答え
- パーソナライズされていると感じてもらうために必要なのは、完全オーダーメイドというわけではなく、お客様を深く理解すること
- 商品設計で大切なのは、届けたいお客様を深く理解し、その方に合うあなたならではの視点で解決策までもを言葉にして商品に組み込むこと
AI時代に必要なのは、届けたいお客様を深く理解し、その方に合う「あなたならでは」の視点で解決策を提示し、変化につなげられる商品。そんな商品をつくることが、これまで以上に求められていくのだと思います。
とはいえ、誰に届ける商品なのかを決めることや、必要な解決策を商品として形にすることは、なかなか難しい部分もありますよね。現在リニューアル準備中の商品設計サポート「Co-create」では、「ひとりで考え続ける商品設計から、一緒に整えて形にする商品設計へ」をテーマに、新しいサポートの形を準備しています。
今回お話しした考え方は、その中心にある大切な軸でもあります。 準備の様子は、こちらの記事から少しずつお届けしていますので、興味のある方はのぞいてみてくださいね。
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ひとりで考え続ける商品設計から、一緒に整えて形にする商品設計へ|Co-create準備中
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